4K HDMI over IP – SVSi 「N2000 4K Ultra HD Encoder and Decoder」
4Kとover IPが今年の大きな話題を占める中、その両方に刺さる製品を紹介します。
SVSi 「N2000 4K Ultra HD Encoder and Decoder」
放送機器.comでも幾つか紹介しているover IP製品群ですが、今製品はコンセプトが非常にシンプルで理解しやすいものだと思います。
近い製品として、以前紹介したGefen HD KVM over IP(記事:HDMI over IP ― 送受信機タイプ編)を上げることが出来ます。
簡単に言うと、普通のL3スイッチングHUBを映像のマトリクスルーターにしてしまえるものです。
まず、入力はHDMIです。SDIを希望したい方もいるかと思いますが、4Kを考えるとここは割り切りです。
そしてコーデックはJPEG2000で、ビットレートは900Mbpsなので、ギリギリ1Gのスイッチングでいけます。
JPEG2000信号はRJ-45コネクタから出力され、普通のLANケーブルでの扱いをしますが、特徴は非圧縮信号も扱えるということ。
非圧縮はSFPコネクタから出力され、10GスイッチングHUBを使用します。HUBとケーブル代が高価ですが予算があればこちらを選択したいところです。
気になる遅延は、、、16msecです。それなら十分使えるんじゃないかと思ってしまいます。
またもう一つの気になる“映像切り替え”は、紹介ビデオを見るとシームレスに見えます。
製品の背面はこんな感じです。
系統図の例ですが、まずKVMマトリクス例があります。
続いてルーターっぽい使用例です。
これはわかりやすい、というかホントにシンプルです。
端末ごとにエンコーダーもしくはデコーダーが必要になるので、コストメリットが出るか出ないかの境目がありそうですが、スイッチファブリック処理能力次第でクライアントを拡張できます。
接続イメージは大体つきましたが、あとはどうやって切り替えるかです。
ソフトウェアベースでアプリ的なものを用意していますが、やっぱり”ルーターコンパネ”的なものが欲しいですよね。
N-Touch N8300 Series Panel
ラックマウントできるかどうかですが、ビデオルーターのコンパネに見えなくもないです。
まとめ
放送局向け、という謳い方はしてません。会議室がたくさんあるとか、教育・医療関係とか。
ただコンセプトはすごくシンプルで、L3ハブで映像マトリクスが組める、というのは主流になる気がします。
あとは、もうHDMIとかSDIとかに縛られない放送機器が出れば、もっとシンプルになります。そうなれば、エンコーダーもデコーダーも必要なくなってしまいますが、、まだ先の話ですね。