ビデオルーターの今 – Evertz EXE-VSR
4K試験放送が始まるというので心がざわつく中、これから中・大規模で放送システムを組むときにビデオルーターはどうする?とふと考えます。
SDI 4本ずつ束ねてマシンルームまで伸ばすのは正直つらいです。出来たとしてもメンテナンス考えたら頭痛いです。
もちろん各放送機器メーカーがいろいろと策を練っていると思うのですが、NAB2014で目を引かれたのはEvertz EXE-VSR。
こちらすでにビデオルーターと呼んでません。
10/100GE Switch Fabricsということなので、IPスイッチのお化けです。
40RUで2,304ポート、46Tb/sのスイッチング容量、と言われても正直ピンときません。。
比較にならないかもしれませんが、例えばDellの10G 48portスイッチ PowerConnect 8164のスイッチファブリック総容量(最大)は1.2Tb/sです。
ん?8164は1RUなので、1.2Tb x 40台 =48Tb/s ってことで結構近似値でますね。
もちろん8164を全部スタッキングしてもそこまでは出ないと思うので、46Tb/sはすごい!に値するのだと思います。
で、ビデオ信号はどうするの?ですが、10GEに乗せるためのI/Oをいくつも用意しているのです。
Evertz EXE-VSR
マシンルームにドカってこれを置いて、SDIのI/Oをサブや編集室、マスター等にばらまいて10GのSFPケーブルでつなげるって感じです。
EXE-VSRはモジュール構成になっているので、既存で引いてあるSDIも直接入れられます。
またモジュールやI/Oの種類はかなりあるので、ASIやストリームなども入れられます。
Evertz得意のマルチビューワーももれなく繋げられるようです。
敷設工事だけを考えたら、SDIずるずる引っ張るより簡単に済みそうですごくいい!です。
”ビデオデッキ” が死語になりつつある中、”ビデオルーター” も死語になっていく、そんな予感をさせる代物です。