コンパクトデジタルミキサー – QSC TouchMix
制作現場で収録カメラ側に音声を渡す際、2chもしくは4chで渡すことが多いと思います。ニュース取材などで後でミックスする時間が無い場合には当然一発取りの覚悟で作業するしかないですが、少し落ち着いた状況での制作現場ではマルチトラック録音したくなる場面があります。
そんな時にはMTRを思い浮かびますが、MTRは低価格が進む一方、ミキサーとしての機能、とくにバス出力系統が弱い傾向があります。
またデジタルミキサーもパソコンを接続すればマルチトラックできるものがありますが、パソコンを用意する煩わしさがあります。
そういった場面で重宝しそうなコンパクトデジタルミキサー、QSC TouchMixを紹介します。
まず特徴としては、名前のとおりタッチ操作でコントロールすることです。
この時点で嫌って思う人には向きませんが、、トリムつまみは付いています。
ただしデジタルミキサーと謳っているだけあり、トークバック入力/キュー出力が備わっているのでMTRの類ではありません。※トークバック入力はTouchMix-16のみ
TouchMixは、TouchMix-8とTouchMix-16の2機種あり、それぞれに入出力数に違いがあります。
<TouchMix-8/16の主な機能差>
TouchMix-8 | TouchMix-16 | |
総入力数 | 12 | 20 |
マイク/ライン入力 | 4 | 4 |
マイク入力 | 4 | 12 |
ステレオ入力 | 2 | 2 |
メイン出力 | 2 | 2 |
AUX出力(XLR) | 4 | 6 |
ステレオAUX出力(TRS) | 1 | 2 |
トークバック入力 | なし | あり |
マルチ録音トラック数 | 14 | 20 |
重量 | 1.95kg | 2.98kg |
デジタル出力が無いのが残念ですが、AUXバス出力がしっかり備わってるので利用できる幅は広いです。
エフェクター類も大体なものは備わっているので通常用途であれば問題を感じないレベルです。
そしてマルチトラック録音ですが、USB3.0接続で外付けデバイスに直接行います。同時録音トラック数が入力数トラック数をカバーしているので洩れなく収録することが可能です。
外付けデバイスからのファイル再生も可能なので、ちょっとしたポンだしも出来そうです。
またUSB Wifiアダプターが付属しており、iOSからリモートで操作できるのも特徴の一つです。
重量もノートパソコン程度の重さで、キャリングケースが付いているのは嬉しいです。ルックスがいいので、現場でコレを出したらオッ、と思っちゃいますね。
収録マシンとしても、あるいはサブミキサーとして用意することもアリな製品です。