Sony の IP Live Production プレゼンテーション動画
去年のNAB2014では、”Video over IP” という言葉が頻繁に使われていましたが、今はそうでもない気がします。
すでにそういった意識すら通り越して、WiFiやストリーミングで映像を利用する場面が多くなっている表れなのかもしれません。
そんな中、今年のNAB2015でSonyがプレゼンされた内容は、今後の放送システムを占う上で興味深いです。
Sony IP Live Production
まず、BNCコネクタではなくRJ45コネクタがドンと出てきます。
そして、フレキシブルで、スケーラブルで、信頼があって、コストメリットがある、こと。
ネットワークメディアを利用した、ソフトウェア管理かつ、低遅延のビデオ・オーディオであること。
ビデオルーターではなく、IPルーターであること。
中心にHUBを配置した、IP接続であること。
ここまで来たら脱SDI宣言か….?、と思いましたが、そこまでではありませんでした。
次期MVSビデオスイッチャーは SDI と IP を混在して利用できるようになります。
後半は新型スイッチャーコンパネ ICP-X7000 の説明になりました。。せっかくなのでICP-X7000のプロモ動画も紹介します。
Sony ICP-X7000
SonyはNAB2015のラインナップ動画も用意されていました。
この中で、気になる製品があります。
PWS-100RX1
インターネット・ライブ・ストリーミング・レシーバー、、、SkypeTX (関連記事) さながらのマシンです。
10個のライブストリーミングを同時に受けられます。HDですが、SDIに出力にも対応します。
Cost efficient live streaming of 1080i and 720p over 4G/LTE or Wi-Fi
Live streaming video and audio direct from XDCAM camcorders using 4G/LTE and Wi-Fi networks in a variety of broadcast formats, including 1080i and 720p
High quality Sony’s QoS ensures no lost video or audio
Sony’s unique QoS (quality of service) technology or MPEG2-TS to maintain video and audio integrity during transmission.
Direct streaming from XDCAM camcorders
The system works with a 4G/LTE or Wi-Fi*1 dongle, or with the CBK-WA100 and CBK-WA101 Wireless Adapter*2. The PXW-X180, PXW-X200 and PXW-X500 have built-in live streaming version upgrades*3.
*1 CBK-WA02 wireless LAN adapter launch expected May 2015.
*2 CBK-WA100 and CBK-WA101 firmware upgrade expected June 2015.
*3 PXW-X180 upgrade scheduled for autumn 2015. PXW-X200 upgrade scheduled for June 2015. PXW-X500 upgrade scheduled for autumn 2015.SDI outputs
Two SDI outputs on each unit allow you to manage two separate streams in and out. Multiple units can be used together to increase capacity.
製品サイトより抜粋
XDCAMカメラからのWiFiストリーミングを受け止められます。Sony’s unique QoS テクノロジーというのが気になりますが、もしくはMPEG2-TSのようです。
もう一つ気になる製品は、先立って発表された4Kメモリープレーヤー、PMW-PZ1。
PMW-PZ1
シンプルすぎる背面に422 はありません。ただ、RJ45コネクタも、、ありません。
背面左の空きスロットスペースが気になります….。
あとがき
IP利用が映像業界で成熟してる感は、もちろんありません。ただ利用する場面は増えています。
課題は2つあると考えています。
一つは低遅延でのIP利用。今となってはRTMP で世界中から映像を持ってくることも可能ですが、現地とのかけ合い制作は難しい…。
もう一つは標準化。一番放送技術業界が頼りにしてきたものが、やはり難しい….。
そこは、、やはり期待したいです。