クラウドベースの放送送出システム VJU ”Channel as a Service”
まさに今どきのクラウドベースの放送システム VJU “Channel as a Service” を紹介します。
上記の図、かなりシンプルですが、「これでいいんです。」という気概さえも感じる運用イメージです。
アレ?とお気づきになった方も居るかと思いますが、右上の”Cable Head-End”にあるのはHarmonicのデコーダーに見えます。
HarmonicはこのVJUとEncoding.comという会社に投資をすることをリリースしており、クラウドとの連携を図っています。
まずは紹介ビデオから。
All-in-one solution – full functionality
- Media Asset Management
- Playlist Builder
- Graphic inserts
- 24/7 Scheduler
- Preview
- Play-out
- App Builder
VJUサイトより
放送システムに必要な機能、“コンテンツ管理”、“プレイリスト作成”、“ロゴ・テロップ送出”などは一通りそろっており、『ビデオサーバーやAPC、ブランディング用のCG・DSKなど既存ではハードウェアで考えられていたものすべてを、クラウド上ソフトウェアで実施運用します』、といったコンセプトのクラウドサービスです。
放送送出システムはここ10数年で、テープ素材をエンコードしてファイル化しビデオサーバー送出にはなりました。ただAPCからの422制御は変わらず、結果SDI信号として再出力することにはなります。
それら既存の送出システムからの脱却、、、などと大げさに考えなくとも、シンプルに無駄を省くことを追求すれば、このコンセプトに行き当たります。
脱SDI、、とは言うべきかもしれません。最初の図では、SDI信号に戻すのはケーブル局や衛星放送プラットフォームのラックにあるデコーダーであることを意味します。
そもそもストリーミングでネットワーク上に“放送”されるわけで、もしそれがインターネット上であれば、プラットフォームを介さずブラウザーやIPセットトップボックスで見ることが出来てしまいます。
少し現実的に考えた場合、放送局の基幹システムである営放システムが、こういったクラウド放送サービスとどう連携できるのかがハードルになると思います。
やはり、“放送結果”による“放送確認書”が上手に運用されなければ、現場には受け入れられてもらえませんし。。
少しずれた話になりますが、最近ではインターネットでのショッピングサイトは月額制サービスでWEBサーバー込みであっという間に開業出来てしまいます。その機能はデザインテンプレートやカートのみならず、在庫管理や領収書まで発行出来てしまう優れものです。
なので、このVJU “Channel as a Service” でどこまでの業務をやるかはさておき、営放システムもクラウド上にあってこそ、クラウド放送が完結することにはなるはず。
以前の記事でもそんなことを書いていますが、クラウド放送システムは昨今注目されている “ディザスタリカバリ” や “BCP” を考えるとピッタリはまります。
VJUも同社サイトで同じことを提案されてます。まずはお試しにバックアップ・リカバリーチャンネルをクラウドで持つのはいかがでしょうか?(筆者、回し者ではございません。。)